愛する息子の信頼を勝ち取るため、クリスマス・プレゼント用の人形探しに奔走する父親の奮戦ぶりを描いたコメディ。ファミリー映画の手練たちによるアイディアいっぱいのギャグや、主演のアーノルド・シュワルツェネッガーと相手役のシンバットの巨漢同士のスラップスティック調アクション、ど派手なSFXシーンが笑いを誘う。監督はブライアン・レヴァント。撮影はヴィクター・J・ケンパー、音楽はデヴィッド・ニューマン、美術はレスリー・マクドナルド、編集はケント・ビーダ。
監督:ブライアン・レヴァント Brian Levant
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、シンバッド、フィル・ハートマン、リタ・ウィルソン、ロバート・コンラッド、ジェームズ・ベルーシ、ジェイク・ロイドほか。
ジングル・オール・ザ・ウェイ (1996)のストーリー
運動器具会社の社長のハワード(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、家族サービスより仕事第一主義。その日も8歳の息子ジェイミー(ジェイク・ロイド)の空手の段の授与式に行くと約束したが、仕事が長引いたうえにスピード違反でパトロール警官ハメル(ロバート・コンラッド)に捕まって間に合わなかった。落胆したジェイミーの機嫌をとるため、ハワードはクリスマス・プレゼントに今子供たちに大人気のターボマン人形を贈ることを約束する。翌日のクリスマス・イヴ。ハワードは朝早く出かけて人形を買いに出掛けるが、どこも品切れの状態。ハワードは同じように人形を捜している郵便配達人のマイロン(シンバッド)と知り合うが、一緒にチームを組んで探そうという彼の申し出を断る。そんな時、一軒のおもちゃ屋に人形が入荷したとの情報が流れ、ハワードはあわてて車に乗り込むが運転を誤って、警官ハメルのオートバイのミラーを壊してしまい、再び捕まってしまう。マイロンに遅れをとりながらも店に着いたハワードだが、店側は抽選で購入者を決めるという。ハワードやマイロンをはじめ、大勢の親たちが抽選の球に群がって大混乱となり、結局ハワードは球を取り損なってしまう。落ち込む彼に怪しげなサンタクロース(ジェームズ・ベルーシ)が声をかけ、倉庫の中に連れていかれる。彼はそこで、大勢のサンタと山のようなおもちゃを目にするが、うさんくさいものを感じた。しかも、大金をはたいて買った人形は不良品で、金を返せとののしったハワードは、たちまちサンタたちに取り囲まれて大乱戦に。その時、警官隊の手入れが行われ、サンタを装ったペテン師集団は一網打尽となる。続いてハワードはラジオ局がクイズの商品にターボマン人形をプレゼントすると聞きつけ、再びマイロンと争ってDJ(マーティン・マル)の元に向かうが、商品は人形と引き換えるギフト券だった。マイロンが爆弾騒ぎを起こしたため、彼らは出動したハメルたち警官隊をまいて逃げ出す。焦るハワードは隣人の嫌な奴、テッド(フィル・ハートマン)の家に人形があることを思い出して忍び込むが、妻のリズ(リタ・ウィルソン)とテッドに見つかってしまう。自分の愚かしさを反省した彼は、ジェイミーと約束したパレード会場に向かうが、テッドが妻に言い寄っているのを見て二人の仲を誤解する。ショックを受けた彼はまたしてもハメルに遭遇し、パレードの舞台裏に隠れるが、誤解されてターボマンの着ぐるみを着せられて、パレードに出ることに。ターボマンの登場に大喜びする子供たちが大歓声を上げる中、ラッキーボーイを選んでターボマン人形をプレゼントすることになり、ハワードはジェイミーを指名する。ところが、そこへ悪役デメンターに成り代わったマイロンが現れ、人形を狙って襲いかかった。ハワードは腰のジェット噴射装置を使って空中を自在に飛行して大活躍し、ついにマイロンをノックアウト。マスクを脱いだハワードを尊敬の眼差しで見つめるジェイミーは、マイロンに人形をプレゼントした。リズの愛情も取り戻し、一家にとって最高のクリスマスになった。